ポカポカ陽気の五月晴れ、いい日が続きますね。
外へ遊びに行くには最高の季節です。というわけで…
今日は、かわいそうな間田さんの入院生活について考えていきたいと思います。


まず、彼が入院した原因ですが、
これはジョジョを読んだ人なら誰もがよーく知っている通りの多発外傷です。
平たく言うと全身あちこちがバギオレたり出血してます。痛い！
まあ自分からチンピラに絡んで反撃された結果なので自業自得ですが…
つまり、病気で入院したのではないので「痛い」「動けない」のほかは
普段と変わりないわけです。
どこをどう怪我して全治どのくらいかまでは
荒木先生が彼のカルテを開示してくださらない限りは永遠にわかりませんが、
32巻を見れば、頭部に包帯を巻き、鼻にガーゼを当てられて、
右腕がああこりゃ骨折してるなと一発でわかるギプス、
(余談だが「ギブス」と間違うやつが多すぎる。石膏は英語でgypsumだからな)
左腕もまーそこそこ痛そうに包帯ぐるぐる巻き、
顔は間田だかアヴドゥルだかわからんほど腫れ上がり、脚はどうなってるか知らんけど、
とにかく痛そうなのがたった2コマの絵からビシビシ伝わってきます。
荒木先生の表現力はすごいなぁ。
ていうか間田くんけっこういい脚してるよな、さっすが運動部。
でも入院中にこの筋肉も落ちちゃうんだろうなあ。

どーでもいいけど、入院中の間田くんの服が予想外にダサくてショックでした。
いや入院生活なんてみんなあんな服なんだろうけど、それにしたってありゃヒドい。
だってダサいパジャマやクソダサいジャージなんか着てたら
ほぼ吉良の親父じゃあないですか。そういやあいつ患者だった。
病院の貸し出しパジャマは特にいけない、
あれはもうデザインがダサすぎて受動喫煙のごとく視界に入っただけで精神を病みそうだ。なんでシマシマ？囚人か？閉鎖病棟だとシャレにならないのでは…。

だがしかし、間田くんの場合は自力では着替えすらままならない状態なので
あの服で仕方なく我慢しているのかもしれない。
どうせ目も腫れてて自分が何を着てるかもロクに見えないんだからいいのか。
倫理面と体温保持の観点から裸にするわけにもいかんので服を着せているんだろうな。
いや私は裸でも別にいいんですけど、児童ポルノ的ななんかに抵触しそうですし。
(そういえば、傷とかやけどのある人はそこから恐ろしい勢いで体温が逃げていくので
低体温で死なないよう手術室は暑くしているんだそうです。そりゃ内臓が露出してれば冷えるよなぁ。)
中学時代のジャス(仙台ではジャージをこう呼ぶ)に使い古しの部活ウェア、
上はカメユーのバーゲンで税込999円に値下げしてたシャツか？
ウグイスのイラストに「HO-HOKEKYO」の文字が入ってるやつ。ちなみに実在する。
誰も間田の部屋着なんて気にしないので勝手なことを言っている。

そんなダサい服での絶対安静を経て、ようやく起き上がれるようになった彼は
「腹減った」「つまんねえ」「いつ退院できますか？」の3つしか言わない。
メシ風呂寝るよりは中身のある言葉ですが、
入院した経験なんかなさそうな健康優良児に病院生活は退屈でしょうね。
エロ本もないし。
「ナースがブスしかいねーから帰りたい」と言いながらも後半はうっすら透けたパンティーにときめいちゃったりして。もう男性看護師の透けシャツやら干してある枕カバーにさえモナリザしかねないほどなんでもパンティーに見えるんだ。こうなればカーテンは順子のスカートである。

退屈だけでもうんざりですが、普段の生活リズムとのずれもつらいものです。
病院って、起床と就寝の時間が異様に早いのですよ。
朝は6時に起こされて採血・朝食、夕食が17時、夜の20時には寝かされるところも…
今日び小学3年生だってもうちょっと起きてますよ。
スタッフの勤務の都合もあってこうなってしまうようです。17時に配膳しないと日勤の人が帰れないので…って患者は知ったこっちゃねーわな。気持ちはわかるけど。
最近は日常生活に近づけるべく22時消灯という病院もあるようですが、
一般的には21時くらいのところが多い。そんな時間に眠れるかッ！
病人はたくさん眠ったほうがいいという理屈は分からんでもないですが、
病院ってうるさいんですよね。本当にうるさい。
点滴のアラームがピロリロリロなどと一昔前のケータイを彷彿とさせる音を撒き散らし、ナースコールが5分おきにヒョョヒョョヒョョとへばった声をあげ、同室のオッサンはいびきをかき続け、廊下にはうなされた老人の叫び声が響き渡る…
そんな部屋であなた眠れますか？
暗くないと眠れない派にはオレンジ色した常夜灯が煌々と輝いてるのもマイナスポイント。あれ本当に怖い。見たら「イルチャン」と叫びながら逃げるほど怖い。トンネルのナトリウムランプは平気。

それでも体が疲れてればまだ眠れるんですけど、
間田さんは怪我と性格のほかには悪いところないのに
昼間動かずにじっとしてるから眠くならないだろうなー。
普段は運動してるだけに活動量の低下がダイレクトに睡眠に影響してきそう。
それにたぶん病院慣れしてないから不安で目が冴えちゃったり
病院食がショボいのでお腹空いて起きたりしそうだ。
(ぶどうヶ丘病院の給食はマズイと断言する)
1999年はまだスマホないから本当に時間つぶす方法ないよね。
オタクにはとても耐えられん。ああおそろしい。
私は同室のバアさんがあまりにうるさいので眠るどころではなく、
3時くらいまでロビーで栄養剤を飲まされながら原稿をやっていた。それでも起床は6時。寝不足で違う病気になるかと思った(そのとき描いていたのがアンソロに収録された入院中の間田である。いや別に入院したからこの絵にしたんじゃあなくて描こうと思ってたときにたまたま入院しただけなんだけど)。
いやー間田さん、泣いてもいいんだよ君は…。
ていうか絶対泣いたと思う。34巻の見事な泣きっぷりを見るに夜中ひっそりとベッドの上で泣いてたとしか思えない。ここで笑うやつは岸辺イカレ露伴ぐらいのもんだ。

ま、間田はああ見えて順応性が妙に高そうなので、1週間もすれば隣でボケたジイさんが徘徊してても爆睡してるんだろうなって思います。
…ここまで大部屋前提で考えてきたけどさ、いや、個室かもしんないな…？！
だって電線から来るスタンド使いに命狙われる可能性があるわけだし、
SPW財団の護衛とかついててもおかしくはないぞ。
なあんだ、個室ならいつ寝ようが自由だし、
お菓子を食べながら漫画が読めて下半身も触り放題だ。よかったねえ。
差額ベッド代？殴ったやつらが出すだろう。
それに下校中の事故(？)だから学校の保険がおりて、かえってお小遣いが儲かる可能性すらある。
みんなも保険には入ろう！

それにしても、ぶどうヶ丘病院の外科病棟って
やけにスタンド使いが入院してきませんか？
なんか、登場→仗助にボコられる→入院→味方に…って流れがルーチン化してるような。裕ちゃんは最初から患者だったけど…そう思って洗いだしたら全然そんなことはなかった。間田ばっか見てるからそんな気がするだけだ。間田バイアスだ。

電線から来るギターバカは間田や玉美が入院してることを知ってましたけども、
こっそり病院に来たついでに悪いことしてたんでしょうか。
たとえば給食をつまみ食いしたり、
楽しそうな薬を盗んでバンド仲間に売りさばいたり、
テレビカードを勝手に使う、お風呂で体を洗わずに浴槽に入る、
病院に置いてある漫画の8巻だけ抜き取っていく…
並べてみたらほぼすべてドロボーになってしまった。さすが音石か。
彼が病棟ではなく刑務所に行けたのは、ある意味で幸運だったのかもしれません。

でも音石の入院生活も見たかったなあ。
ギターが弾きたくて弾きたくてたまらないので、仕方なくエアギターを持って
昼夜問わずに病室ライブ。すぐさま閉鎖病棟へ収容されていく。
どっちみち檻の中じゃあないですかー！
ああ、もちろん現代の精神科病棟が檻の中ということはありませんよ。
これは音石専用の檻なのです。
現代の医学では手の施しようがないほどバカなので檻に入れられるのです。
それをリハビリ散歩中の間田が見つけて、指をさして腹抱えて大笑い。
あんまり笑いすぎたもんだから、治りかけた傷口が開いて…かわいそうに、入院が延びてしまう…
そうしてスタンド使い達の入院生活は仗助がやってくるまで続くのであります。
…間田さん、今のうちに康一くんに媚びておけば入院が短縮するぞ！


ときに、骨折の治療でボルトやプレートを入れることがあるのですが、
あれは骨がくっついたら取り出すために手術をしなければいけないのです。
抜釘(ばってい)といいます。建築用語っぽいのが無駄に怖さを煽るなあ。
間田さんもそうだとしたら、夏休みあたりにもういっぺん入院ですね。
手術、がんばってね。